Free shipping for orders over ¥10,000
Free shipping for orders over ¥10,000
Free shipping for orders over ¥10,000
カート 0

カートは空です

■ 開発のきっかけは、テント場での小さなストレス

2022年、私たちは「nohy(ノヘイ)」と「tetiva(テチーバ)」という2つの薄型リカバリーサンダルを発表しました。

開発のきっかけは、私自身の山登りでの実体験。テンバ(テント場)で足を解放するためにリカバリーサンダルを持っていきたいけれど、定番の「flipflop」や「slide」だと、どうしても嵩張ってしまう。「もっと携帯性に優れた、登山に最適なリカバリーサンダルを作れないか」——それがすべての始まりでした。

 

■ 「完璧な山岳用サンダル」のはずが……突きつけられた誤算

目指したのは、両足を重ね合わせてもザックのサイドポケットにすっぽり収まるギリギリの厚み。片足のソール厚を約27mmに設定しました。過酷なテンバでの使用を想定し、フットベッドには直射日光や真夏の高温にも耐えうるタフなPU(ポリウレタン)素材を採用。さらに、ゴツゴツした砂利場でも足裏への突き上げを減らすため、アウトソール全面にラバーを張り巡らせました。

「これで携帯用リカバリーサンダルができる」


そう確信していた私たちが突きつけられたのは、ある“誤算”でした。

 

■ 見た目はスマート、なのに「意外と重い」という現実

仕上がったサンダルは、見た目のスマートさとは裏腹に、片足284g(27cm)。
実はこれ、3層構造の極厚モデル「kuvaa(クーバ)」とほぼ同じ重量です。しかし、kuvaaはそのボリューム感ある見た目から「思ったより軽い!」と評判になったのに対し、薄型のnohyやtetivaは、見た目が軽そうなぶん「持ってみると意外と重い……」という意見が多く寄せられてしまったのです。

UL(ウルトラライト)ハイキングが主流になりつつある昨今の登山シーンにおいて、280gオーバーはなかなかの重量級。ちなみに、私たちの定番であるflipflopやslideは170gです。「携帯性」を求めたはずなのに、これでは本末転倒ではないか——。

 

■ ただ軽くするだけじゃ面白くない。現場で閃いたアイデア

そんな課題を抱え、2024年に向けてバージョンアップの検討を始めました。
しかし、ただ単にパーツを削って「軽く設計し直すだけ」というのは、rigとして、モノづくりに携わる人間として、どうしても面白みに欠けると感じていました。

私たちはまだ常設の直営店舗を持っていません。だからこそ、お客様と直接顔を合わせ、言葉を交わせるイベントやレースなどの「現場」を何よりも大切にしています。

そんな現場(ブース)で、ある光景が目に留まりました。
他のブランドさんが楽しそうにワークショップをやっている。あんな風にお客様と一緒に手を動かし、わいわいとブースを盛り上げられたら、どれだけ楽しいだろう。当時の営業担当と「自分たちで組み立てられるサンダルとかあったら、絶対に面白いよね」という話で盛り上がりました。

「……待てよ? nohyとtetivaを圧倒的に軽量化して、さらに『自分で組み立てられる薄型リカバリーサンダル』に進化させたらどうだろう?」

これこそが、「nohy2.0」と「tetiva2.0」の狂おしくもエキサイティングな開発劇の幕開けでした。

 

■ 理想は最高。しかし、ここからが「苦労の始まり」だった

鼻緒タイプの「nohy」と、スライドタイプの「tetiva」。この2つが同じソールを共有し、アッパーだけを自由に付け替えられたら。毎年気分でスタイルを変えられるし、何より自分でDIYすることで、プロダクトへの愛着も格段に深まるはず。

しかし、この理想が「苦労の始まり」でした。

 

プロダクトデザイナーと構造をゼロから揉み直す作業には、膨大な時間がかかりました。縫製や圧着を一切行わず、どうやってアッパーを固定するか。行き着いたのは、ソールの側面にベルトを通す穴を開ける構造でした。
しかし、今度は手動でベルトを通すのが至難の業。工場から「穴にワイヤーを通してそこにベルトを引っ掛け、引き抜く」というアイデアをもらい、ようやく光が見えました。

 

■ 終わらないミリ単位の調整、そして「金型のドブ捨て」

さらに難航したのが、穴の位置です。形状が全く異なる2つのアッパーで、どちらも完璧なホールド感を両立させなければならない。ミリ単位の調整を繰り返す中で、一度完成させた高額な金型を丸ごと廃棄し、イチから作り直すという大掛かりな苦渋の決断も下しました。

また、nohyの鼻緒部分をtetivaで使用する際には穴を塞がなければいけないのだが、その穴を塞ぐパーツもファーストサンプルでは突き上げ感と若干の痛みがあり、素材の見直しはもちろん、これまたミリ単位の厚み調整のために金型を作り直しました。

■ 驚異の40%肉抜き!ついに完成した「171g」の衝撃

そして、最大の命題である「軽量化」。
フットベッドを従来のPUから軽量なEVAへ変更。砂利の突き上げを防ぐラバーは、足裏が地面に着地する最小限のエリアだけに絞り込みました。

妥協なき削ぎ落としの結果、284gあった重量は【171g】へ。
実に「約40%」という劇的な軽量化に成功したのです。

「とにかく、軽い。なのに、しっかりrigのクッション性がある」
生みの苦しみを経て、私たちが自信を持って送り出す「nohy2.0」と「tetiva2.0」。

この驚きの軽さと、自分で組み立てる楽しさを、ぜひ一度イベント会場や店頭で、実際に手にとって体感してみてください。

※各商品ページは画像をクリックしてください。